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よく使われる矯正装置
患者様お一人お一人のお口に合ったものをカスタムメイドでお作りします。治療の段階に応じて、複数の装置を使って頂きます。就寝時のみ使用、固定式でも外からは目立たず、ほとんど痛みがないのが小児期に行う矯正治療で使用する装置の特徴です。主な作用別に装置の紹介をしますが、一つの装置で複数の効果を示すものもあります。
改善したい症状に応じた装置を、お子様の性格や生活スタイルも考慮して選択します。
1. 歯列弓幅径を広げる装置
シュワルツの装置(単純側方拡大、ファンタイプ側方拡大、偏則拡大前方拡大etc.)
取り外し式の装置です。就寝時のみ使用していただきます。拡大用のスクリューがあり、ご家庭でスクリューを巻くことで顎の横幅が少しずつ広がります。ワイヤーを組み込んだり、スクリューの位置を変えることで拡大だけなく、歯の移動を含め様々な用途に使えます。
クレア:拡大床装置の一種
チタン合金のワイヤーとプラスチックシートを使用しているので、金属アレルギーやレジンアレルギーお子さんでも使用でき、下顎歯列弓の拡大にも優れています。
クレア(上顎)
治療前 | 模型 | 1年後 6mm拡大 |
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クレア(下顎)
治療前 | 模型 | 1年半後 6mm拡大 |
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3D リンガルアーチ、クワドヘリックス、リンガルアクション
固定式の拡大装置です。奥歯にリング状のバンドをつけて歯列の内側に沿わせます。
3Dリンガルアーチ(上下顎)
上顎 | 下顎 |
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クワドヘリックス・リンガルアクション
上顎 クワドヘリックス |
下顎 リンガルアクション |
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急速拡大装置(RME)
上顎骨そのものが小さく、上顎歯列弓の重度の狭窄、交叉咬合、反対咬合となっている場合に用います。ご家庭で、毎日スクリューを巻いて広げます。
2. 機能的顎矯正装置(主に上下顎の位置関係を整える装置)
咬合斜面版
後方に下がっている下顎を前方に誘導する装置です。
咬合挙上床
かみ合わせの高さ増す装置です。
アクチバトール・FKO
下顎の成長を促進して下顎を前方に誘導し上顎前突の改善をしたり、受け口を改善する装置です。
ビムラー
下顎の成長を促進してかみ合わせを浅くしたり、受け口を改善する装置です。側方への歯列の拡大効果も期待できます。
フレンケル
頰や口唇の異常な機能圧を排除し、機能が低下した筋肉が正常に働くようにする装置です。
4. 歯の移動
マルチブラケット
歯の表面にブラケットを付与してはブラケットの溝にワイヤーを通してワイヤーがまっすぐになる力を利用して歯を並べる装置。必要に応じて顎間ゴムなどを併用することもあります。
アライナー
透明の取り外し式の装置を10日〜2週間に一度交換して歯の移動を行う装置。
Simple Molar Controller
手前や内側など本来の位置ではない場所に生えてしまっている奥歯を適切な位置へ移動させる装置。
治療前 | 治療後 |
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加強固定装置(パラタルバー、ナンスのホールディングアーチ)
マルチブラケットで歯の移動を行う際、動いて欲しくない奥歯を動かないように止める装置。
5. 習癖除去 口腔機能獲得のための装置
タングガード
舌の前方や側方への突出防止を物理的に行う装置(取り外し式と固定式がある)。
取り外し式 | 固定式 |
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タングトレーニングプレート
舌を置くべき位置に穴の空いているプレート、舌の位置の意識づけになる。
舌挙上装置
舌を上に持ち上げて保持するのを補助する装置。